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マイクロソフトネットワーク(MSN)がある。

1992年秋、WIDEとNIFTY-Serve、PC-VANの間で電子メールの相互接続実験が開始され、翌年5月にはわが国のインターネット全域に接続対象を拡大、さらに海外ドメインとも通信が可能になった。その結果、1996年1月には、NIFTY-Serveの場合で月間約290万通の電子メールの交換がなされている。また、そのうち約20%が海外との通信となっている。このように、パソコン通信は、インターネットとの相互接続が容易になった影響もあって、今後も順調な伸びが期待される。

?C CATV

CATVは、これまで再放送中心の「設備」として成長してきたが、最近になって都市型CATVが急速に拡大しつつある(1995年に運営中の160局の売上合計は1,055億円)。特に、1990年代後半になって続々大手商事会社が光ファイバと同軸ケーブルの複合設備を中心にCATV事業に乗り出しつつある。都市型CATVは、インフラとしてはB-ISDNとの競合、また情報流通としては多チャンネル衛星放送との競合が考えられるものの、今後は通信寄りのインターネット接続サービスの提供メディアとして、急速に拡大するものと期待される。1997年夏には、NTTの光ファイバ回線を利用した放送・通信相乗り型のCATVが横浜に開局する。このように、今後、通信と放送の融合はますます深まるものと予測される。

 

(2)インターネットの動向

?@ 急速に進展するインターネット

インターネットの発祥は、1969年に始まったアメリカ国防総省主管によるARPANETとされる。このネットワークの初期の目的は、全米に散在する大学や研究機関の大型ホストコンピュータの機能を有機的に効率よく接続することにより、お互いのリソースを共用しようとするものであった。このため、ネットワークを集中的に管理することを廃し、ある経路が不通になっても代替経路を選択し通信を継続することができるネットワークの構築を基本構想とした。しかし、これには異なったリソースを効率的に結合するためのプロトコル変換やパケット通信技術の開発など様々な技術的課題を解決しなければならなかった。この一環として1975年に開発されたのが、通信規約としてのTCP/IP(Transmission control protocol/Internet Protocol)

 

 

 

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